93 Fall Contests Story
'93 CQ WW DX & オール千葉
JH0NZN Ted T. Suganuma
1. はじめに
秋のWW DXは大学入学以来毎年何らかの形で参加しており、私に
とってはなかば年中行事となっていますが、昨年から自分の本拠地
であるJA1YDU(千葉工大電気研究部茜浜無線施設)でマルチ・マル
チを始め、今年もPHONE、CWともM/Mで参加しました。
今年は2年目でもあり、昨年の反省点を生かしてより高いレベルを
目指したかったのですが、オペレータ不足と準備不足で戦力的には
昨年と同程度で戦わざるを得なかったのが残念でした。PhoneとCW
の概略、およびその間に余興で参加したオール千葉コンテストにつ
いて簡単に報告します。
2. CQ WW DX Contest Phone
オペレータの不足と準備の時間が十分取れなかったのとで昨年と
同様に反省点の多いコンテストになってしまいました。
- 3.8MHz
'93 ARRL Phoneの時にうまく働いてくれた2ele phased
inverted-Vを拡張し、フェーズラインの挿入箇所をリレーで切り替
えることによって180度ビーム方向を切り替えられるようにし、そ
れを2系統それぞれビームが90度ずれるように張った(つまり合計4
本のI.V.を上げた。ビームは4方向出る)。しかし調整している時
間が無く、EU/OC向けのビームが全く出ないという失敗作に終わっ
た。
I.V.はタワーの上に載っているアンテナや周りの環境の影響を
受けて給電点のインピーダンスが変化しやすく、位相給電したとき
に両エレメントへ給電される電力のバランスが不安定に成りやすい
と考えられ、調整が難しいのかも知れない。
- 7MHz
台風で切れてしまったブームステーを付け直すため、3eleをコンテスト前に一端降ろして、上げ直した。この時、7MHz 3eleは3人いれば人力で何とか上げ下ろしが可能ということが分かった。結果的には同じく3eleを30m弱に上げているJA1YXPに大差を付けられた。
- 14MHz
1,000局を越えなかったのが痛い。
- 21MHz
このバンドもついに1,000局を越えなかった。EUもWも開けるが、オープン時間が少ない。
- 28MHz
昨年同様、アンテナはタワーの上(5ele)とルーフタワーの上(6ele)の2系統。やはり出来なくなってきている。ただJA1YXPと比較した時にこのところ毎回このバンドは必ず負けているので、アンテナを取り替える必要ありか?
- その他
- マルチ探しが不調だった。
- 長野からはるばるJH0CZQ,JG0BBQが遊びに来た。JH0LFEは半田市に引っ越したが、それでも来た。
- CTを3台つなげたがうまく動いていた。しかし時間をUTCに直していないコンピュータがあったのに途中で気付き、おまけに最新のCTのR2Bにバグがあってはまった。
- ノイズがかなりあって、14M、28Mで苦戦した。
- JA3YKC OBのJK3GADが初参加。
結果を表1に示します.
表1 1993 CQ WW SSB results of JA1YDU & JA1YXP
3. オール千葉コンテスト
昨年は結構がんばったのに、第2回から社団局県内部門で連勝を
続けているJK1YGQ(芝浦工大付属柏高校:YXP柏コンテスター養成
所と呼ばれている)に負けてしまったので、今年こそはということ
でやりました。先ほど「余興で参加した」と書きましたが、参加す
るからにはその局の資源で可能な最高の結果を残すべきというポリ
シーに基づき、結構まじめにやりました。
昨年の結果を分析したところ、敗因は合計8バンドを6人でやらなけ
ればならなかったオペレータ不足にあるとの結論に達し、今年は1
バンド1人+αの人員を確保しました。高校生相手に大人気ないと
の意見もありましたが、YGQを倒すためではなく、あくまでも現状
のYDUでやったらどの位のスコアが出せるかという点についてのみ
興味がありました。
結果を表2に示します.
表2 1993 オール千葉コンテスト結果
4. CQ WW DX Contest CW
Phoneの反省を生かし、準備にそれなりに時間をかけたおかげでローバンドを中心に結構楽しめました。
- 各バンドの様子
- 1.9MHz
20mHのDPと受信用Beverage(W向け、EU向けの2系統)を用意。スイッチによりワンタッチでTX=DP/RX=DPとTX=DP/RX=Beverageの切り替えを出来るようにしたため操作性が向上した。またBeverageの終端抵抗を大きめの物にして、Beverageに小電力を加えてのSWR測定が可能となったので、給電点インピーダンスの整合を正確に行えるようになり、性能が向上した。
- 3.5MHz
昨年のフルサイズGPを拡張し、今回初めてフルサイズGPを2eleにし、位相給電を行った。エレメントはEU方向とOC方向にカージオイドのビーム方向が向くように配置し、リレーによるフェーズラインの切り替えにより、EUビーム、OCビーム及びW/AFの8の字ビームの3種類を手元のロータリースイッチで切り替えられるようにした。更に水平系として20mHにEU向けとW向けのI.V.を1本ずつ上げた。今回はアンテナは期待通りの働きをしてくれ、LFEのOPによって満足のいく結果が得られた。
- 7MHz
今回は1,000局に届かなかった。コンディションはまあまあ。
- 14MHz
このバンドも1,000局を越えなかった。爆発的なオープンは初日開始早々と終了直前数時間のWのみで、あとはダラダラと開けていた。EU, AFのロングパス方向へビームを振ると7MHzからのかぶりがあり、マルチのgetに支障があった。
- 21MHz
昨年に比べ明らかにコンディションが下がっているのが良く分かった。EUのショートパスが十分に開けず、Wも東海岸は強い局のみ。
- 28MHz
ついに100局に届かなかった。Wは西海岸のみ、ヨーロッパは全く出来なかった。
- その他
- M/Mをやるようになって機材が増え、机の上の整理が出来なくなってきたため、今回新たに木製のラックを導入した。「59」誌、93年10月号のW3LPLのシャックのラックを参考にして製作。
- JR1ZTTのJR0UUU, JE0BKI, JF0MQXおよび関西の大学に通っているJE0IUZが遊びに来た。7, 21, 28MHzはほとんど若手がオペレートした。
- マルチ探しが別のQTHで出来なかったため、running用の830に受信用トランシーバをつなげて、横でマルチ探しをした。
- 今回はノイズは皆無であった。
- 今回新たに眠気防止用の薬物を導入したが、服用法を誤って多く飲み過ぎてしまい、気持ち悪くなって少し寝てしまった。
- 点数的には満足とは言えないが、来年以降のための踏み台となるコンテストだったと感じる。結果を表3に示す.
表3 1993 CQ WW CW results of JA1YDU & JA1YXP
- 来年のWWへ向けての課題
- 複数ポートを持つPCを多数導入してCTを全バンドつなげたい。
- 更にマルチ探し局とのリンクを強力にして、完璧にマルチをgetしたい。
- 1.9MHzの受信系統の改良。
- 3.5/3.8MHzのGPの3ele化。
- 7MHzアンテナのグレードアップ(もう3eleではダメか?)。
- 是非もう1本タワーが欲しい。
- 電源の確保。
- 個人的なこと
夏休み以降、学会の研究会での研究発表、台湾での国際会議での研究発表、アルバイトと、ハードスケジュールの中でコンテストに参加出来ただけでも十分満足。やっぱりこの、年に一度のお祭りを楽しみにしている人たちが沢山いることを考えると、がんばらなければと思ってしまう。睡眠不足からか体調を崩し、X線検査で胸に何か映ったと言われてCTスキャンにかかったときは終わりかと思いましたが、異常なしと言うことで胸をなで下ろしました。
謝辞
今回も沢山の方々のサポートを頂きました。どうもありがとうございました。
その中でも特にJO1RUR加藤氏、JH0LFE木村氏、JF7TFK古谷氏、JR1ZTTメンバー各氏には多大なご協力を頂きました。TNX!
from ENCC Express Vol.26, 1994